月輪観
1、鼻の頭(先端)のところで月輪(満月)を観想してください。
2、その月輪の中に「
唵(おん)」の字を観想する。
※ブッダは、この月輪観によって無常のさとりを得ることができた。月輪観をなさないで成仏しえた仏などないのです。(大日経)
阿字観
両手を金剛縛に結んで、その中に両手の親指を入れ、如来の寂静智(きわめて静寂な心を得る仏の智慧)を自身に招き入れると観想してください。
1、まるい月のように清らかな心の面影を見るようになれば、「阿字」の真の相を見ることになります。
2、もし、日常いつも、これを見るようになれば、菩薩の入り口に入ったことになります。
3、もし、この観想による智恵が次第に増大していくと、法界全体に広がり、智慧の量は虚空と等しくなります。そして、何事も自由自在になります。(大日経)
※
正式な阿字観の修法については、『大日経』に「阿字観」「阿字の展開」「阿字の真言」が書かれています。
おススメの本⇒ 大日経・金剛頂経(大角修 現在語訳)角川ソフィア文庫
三密 1.身密…手に印契(いん)を結び、御仏をお招きする。
2. 語密…ひそやかに真言(陀羅尼、秘密語)を誦して、その真言の文句を心に観じてよくはっきりと理解し、間違いなく唱える。
3. 意密…心を統一する瑜伽(ゆが、三昧、さとりの心の状態)に住して清く円満な月のような菩提心を観ずる。
☆密教の観想を要約すると、上述のようなものです。真言と方法などについて、さらに詳しく知りたい場合は、「大日経・金剛頂経 大角修現在訳(角川ソフィア文庫)がおすすめです。
★阿字観実習(密教瞑想法)について詳しくは、
阿字観指導者養成講習資料をご参考にしてください。